我が家のパートナーわんこ・蘇芳(すおう)と纁(そい)の日々のごはんは、ヒトと同じ食材で作った手づくりごはん。
でも、わたし自身、料理が得意なわけでも一汁三菜といった和食ごはんを毎日作るわけでもない。
食材のバランスは意識しつつ、その日その時冷蔵庫にあるもので作っています。

この犬ごはんを始めるきっかけの出来事は、
- 蘇芳(すおう)のお腹の調子がずっとよくなかったこと
- 当時お世話になったドッグトレーナーから「食べるもの(何を食べるのか)が大事」と聞いたこと
それが2012年。
当時は、手づくりごはんを教えてくれる人が今ほど多くなくて(そして検索で出てくる団体はひとつだった)お友達のお友達…という縁で知り合った人から紹介していただいた方から基本の考え方を学び、教えてもらったレシピを試したり、ドッグフードにトッピングをするところから始めました。
そうやって切り替えていく中での最初の壁は「犬にはドッグフード!」という世の中の意識。
その時かかっていた獣医師も出身犬舎のオーナーも犬と暮らす周りの人も「総合栄養食だから、犬にはドッグフードが一番」だと言う。
総合栄養食だからってそれだけを一生食べるのなんて、人なら絶対嫌なのに、犬ならそれが当然なの?
総合栄養食じゃないと栄養が偏るって言うけれど、人だって野生動物だって、一生、総合栄養食なんて食べてないのに?
学んで取り入れてみて、でてくる疑問。
ドッグフードしか知らないならそれが当たり前なんだろうけれど、それ以外の選択肢があることを知ってしまったら、蘇芳(すおう)と真赭(ますほ)、纁(そい)に合うものを選びたい。
そう思いつつも最初の壁は大きくて、一度では乗り越えられなかった。
周りからの「わんこのために(ドッグフードの方が良い)」という声に、悩んで迷走してフードに戻して…ということを繰り返すこと3回ほど。
これは話すたびにびっくりされるのだけど、今、当たり前に毎日犬ごはんを作っているわたしも、日々作ることが習慣になるまでが一番のハードルでした。

結局、フードに戻してもメーカーを変えても、お腹の調子が安定しなかったこともあり。
「わたしはどうしたいのか?」
「ウチのコたちの健康管理をどうやっていきたいのか?」
何度も何度も問いかけて。
出てきた答えは、
- フードや薬以外の方法で、わたしができることはすべてやってみる(もちろん必要に応じて治療も受ける)
- 周りから何を言われても、フードが合わないなら手作りごはんでケアをしていく
この2つ。
一番最初から変わらない、すごくシンプルなもの。
この答えが出て、最終的にわたしの責任を持ってフードは使わないと決めるまでに時間はかかった(迷走しながら2年半くらいはかかっている)けれど、今振り返れば、あの時、時間をかけて何度も問いかけたことで、わたしの中での最初の基準ができました。
自分で決めた基準ができると、そこを軸にして物事の選択ができるようになります。
そうすると結果的に迷いも減るし、後悔も少なくなる。
これはごはんだけに限らず、パートナーわんこに関わる物事すべてに言えることなので、ぜひ自分の中の基準を見つけて欲しいと思います。
(家族と一緒に暮らしているのであれば、家族でその基準が一致している方がより望ましい)